ワーク・ライフ・バランスの推進
D&Iに関する基本的な考え方に基づき、従業員が個々の事情に応じて働ける環境づくりを目指し、それぞれのライフスタイルに応じて能力を最大限に発揮できるよう、ワーク・ライフ・バランスを推進しています。
取組み推進の一環として、2019年4月より、これまで育児・介護に携わる従業員などに利用が限定されていたフレックスタイム制勤務制度を全社的に導入、加えて、2020年4月より、事務所勤務者を対象に在宅勤務制度を導入しました。2021年4月には、フレックスタイム制におけるコアタイムを廃止、さらに、国内操業現場勤務者も本制度利用対象としています。また、半日単位の有給休暇に加え、夏季連続休暇取得の促進や有給休暇取得推奨日の設定も継続実施しており、心身両面をリフレッシュできる環境を整えています。
時間外労働時間削減の取組みとしては毎週水曜日をワーク・ライフ・バランスデーとして早めの帰宅を促すとともに、継続的に一定以上の時間外労働を行っている従業員がいた場合、上司と人事部門は、現状把握や問題点の共有、解消策の確認などのコミュニケーションを図っています。
このほか、多様性や個性を尊重し、従業員が一層いきいきと働くことができる職場環境をつくり出すため、2018年度からは、ビジネスカジュアルのドレスコードを、年間を通じて実施しています。
育児・介護の支援
育児や介護に携わる従業員の仕事と家庭の両立を支援する環境整備に積極的に取組み、法定を上回るさまざまな支援制度を整備しています。例として、育休開始日から5日間は給与100%支給、育児・介護休業期間中も2割の給与を支給3、対象者一人当たり5日4取得できる子の看護/看護・介護休暇も有給とし、さらには就業時間中、理由を問わず中抜け休憩を取得することを認めています。
従業員にとって重要なライフイベントの一つである育児や介護に関して、仕事との両立を支援するため、柔軟な働き方ができる体制を整えています。コアタイムのないフレックスタイム制度を活用できることに加え、在宅勤務制度も従業員に浸透しており、柔軟な働き方を実現しています。また育児や介護を理由とした短時間勤務利用についてはフレックスタイム制度と併用ができ、日々異なる時間帯や短縮時間を認める柔軟性が高い運用をしています。
また、ハード面を整えるだけでなく、2017年度より「育児世代を部下に持つ上司向け研修」を継続実施することで上司からの適切なフォローなどが行えるようソフト面の整備も進めています。加えて、男性の育児参加を推進すべく、男性従業員が育児休業を取得するメリットや制度詳細をわかりやすくまとめた資料を社内イントラネットで公開するなどに取り組んできた結果、近年は男性の育児休業取得率も54%(2021年1-12月期)前後と高い水準を維持しています。また、育児・介護休業法の改正に伴い、その内容に関する社内説明会を開催することで理解の促進を図っています。
育児休業から復職する従業員に対しては、精神的な不安を取り除けるように復帰前の座談会を開催するほか、休業中にスキルアップを望む方々は自己啓発制度の利用が可能であり、個々の意欲を後押ししています。また、子どもが満1歳に達する前に職場復帰した従業員は、子どもが満1歳に達する前日まで一日30分×2回の哺育時間(有給)が使用できます。
育児世代の従業員の就労支援策としては、子どもが満3歳に達するまで保育補助制度を設けているほか、従業員の子女の入園優先枠を確保できるよう企業主導型保育契約への締結や、ベビーシッター利用者支援事業への加入など進めています。
これらの取組みが評価され、当社は東京労働局から、従業員の仕事と子育ての両立を支援している「子育てサポート企業」として、2018-2020年度分の取組みに対する4度目の次世代認定マーク(愛称:くるみん)を取得しました。
また、法定では要介護認定者に対して認められている介護休暇についても、認定の有無に関わらず、高齢の親のための付き添いといった柔軟な運用も認めることで、従業員の介護との両立も支援しています。
3 日本では子どもが満1歳を迎える前日(保育所などにおける保育の利用ができず、会社に認められる場合は最大2歳に達する日)まで育児休業を取得できることが法定で定められています。また、主たる養育者以外も、子どもが満1歳を迎える前日まで育児休業を取得することができます。育児休業を取得する期間は、休業前のおおよそ67%、または50%を育児休業給付金として公共職業安定所(ハローワーク)から受け取ることができます
4 対象者が2名以上の場合は最大10日