サステナビリティマネジメント
基本的な考え方
当社は、エネルギーの開発・生産・供給を持続可能な形で実現するために、当社のステークホルダー及び当社事業の双方にとって重要度の高いサステナビリティに関する重点テーマを中心にサステナビリティ経営を実践し、 事業やバリューチェーンを通じてサステナビリティの課題に取り組みます。
サステナビリティ推進体制
当社は、サステナビリティに関する経営トップの考えを明確に発信し、サステナビリティに関する基本方針を審議し、全社的・体系的なサステナビリティ活動を推進する目的で、代表取締役社長を委員長とするサステナビリティ推進委員会を設置しています。委員として代表取締役、総務本部長、経営企画本部長(同委員会副委員長)及びコンプライアンス委員会及びコーポレートHSE委員会の両委員長が出席し、両委員会との連携を図っています。2021年は2回開催され、審議された事項は、経営会議 及び取締役会にて議論されました。
また、サステナビリティ推進委員会の下部組織として、各本部の実務者レベルで構成するサステナビリティ推進ワーキンググループ並びに気候変動対応推進ワーキンググループを設置し、全社横断的な協議体制を整備しています。
外部イニシアティブへの参加
当社は、以下の国内外のさまざまなイニシアティブに参加し、サステナビリティ活動を推進しています。
- 国連グローバル・コンパクト
- IOGP(国際石油・天然ガス生産者協会)
- APPEA(オーストラリア石油探鉱開発協会)
- EITI2(採取産業透明性イニシアティブ)
- IPIECA3
- 石油鉱業連盟
- 天然ガス鉱業会
2 Extractive Industries Transparency Initiative:採取産業透明性イニシアティブ
3 International Petroleum Industry Environmental Conservation Association: 石油・天然ガス業界における環境や社会課題に関する国際的なイ二シアティブ
国連グローバル・コンパクトへの参加
当社は、2011年12月より国連グローバル・コンパクトに署名をしており、国連グローバル・コンパクトが提唱する人権・労働・環境・腐敗防止に関する4つの分野の10原則への支持を表明しています。2012年度より、国連グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンに設置されているサステナビリティに関するさまざまな分科会の活動に継続的に参加しています。
サステナビリティに関する重点テーマ
2012年4月にISO26000の7つの中核主題の中から当社にとっての重要度が高く、ステークホルダーにとっても重要度の大きい5つのテーマをサステナビリティに関する重点テーマとして特定しました。
2015年5月には、主要プロジェクトの進捗に伴う事業活動が与える影響やステークホルダーの関心事項の変化などを踏まえてテーマの見直しを行い、新たに「ガバナンス」を加えた6つをサステナビリティに関する重点テーマとして再設定しました。さらに、テーマごとに当社が優先的に行うべきアクションを「重要課題」と特定し、当社のPDCAサイクルに組み込み、継続的に改善がなされるようになっています。2017年度には従来の重要課題に持続可能な開発目標(SDGs)4の観点を取り込み、4つのステップから成る重要課題特定プロセス(1課題抽出・整理、2ステークホルダー・ダイアログ、3課題の優先順位付け、4マネジメントレビュー)を通じたマッピングを実施し、重要課題の見直しを行いました。
2022年3月には、同年2月発表の「長期戦略と中期経営計画:INPEX Vision @2022」に即した見直しを行っています。今後も重要課題については、定期的に見直していきます。
4 Sustainable Development Goals:2015年9月の「国連持続可能な開発サミット」で、人間、地球及び繁栄のための行動計画として掲げられた17の目標と169のターゲット
INPEXの重要課題
- ガバナンス体制の強化
- リスクマネジメント体制の強化
- 人権の尊重
- 法令遵守及び贈収賄・汚職防止
- サプライチェーンリスク管理
- 重大災害防止
- 労働安全衛生の確保
- 生物多様性保全・水リスク管理
- 地域社会・先住民に対する影響評価、低減策の実施
- 地域経済への貢献
- 気候変動対応目標達成の推進とTCFD提言に沿った情報開示
- ネットゼロ5分野の推進
- 水素・アンモニア
- CCUS
- 再生可能エネルギー
- カーボンリサイクル・新分野
- 森林保全
- 石油・天然ガス分野のクリーン化とガスシフト
- 最高に働きがいのある会社の実現