廃棄物の適正な管理
廃棄物の適正な管理は重要な地球環境課題の一つであるとの認識の下、当社は、2022年12月に廃棄物管理に関する基本的な考え方とコミットメントを取締役会の決議により制定し、公表しました。
廃棄物管理に係る基本的な考え方及びコミットメント
基本的な考え方
当社は、環境負荷の低減及び循環経済 (サーキュラーエコノミー)の形成に向けて、廃棄物の適正管理、3R(Reduce, Reuse, Recycle)、及び資源の効率的利用に関する取組みを推進する。
コミットメント
- 廃棄物の発生抑制、適正な分別回収の実施
- 事業活動に伴い排出される廃棄物の発生抑制に努め、適切に分別回収する。
- 廃棄物の適正処理・処分
- 事業活動から生じる廃棄物は、法令に従い、責任を持って処理・処分する。
- 廃棄物処理・処分を外部業者へ委託する場合には、外部業者の適切な選定、及び定期的な視察・監査を実施し、当社が委託した廃棄物が適正に処理・処分されていることを確認する。
- 資源の効率的利用に関する取組みの推進
- 事業における廃棄物管理の課題を特定し、再利用や再資源化を含む資源の効率的利用に関する取組みを推進する。
- 循環経済 (サーキュラーエコノミー)形成への貢献
- 当社事業において、新たなビジネスモデルの構築、イノベーションの推進、及び活用を通じ、循環経済形成へ向けた貢献を進めていく。
リサイクルの推進及び適正処分の徹底
当社の各プロジェクト及び事務所等の事業拠点では、廃棄物の発生抑制(リデュース)、再利用(リユース)、再資源化(リサイクル)の3Rを推進し、環境負荷の低減に努めています。
また、活動に伴い発生する廃棄物は、プロジェクト実施国の法令に従い、適切に管理・処理・処分しています。オペレータープロジェクトでは、発生する廃棄物に関する法的要求事項、リスク管理方法、処理・処分方法、監査計画などを含む廃棄物管理計画を作成しています。
発生する廃棄物のうち、自社での再利用が困難な産業廃棄物については、専門の処理業者に委託し、適正に処理・処分しています。オペレータープロジェクトでは、産業廃棄物委託業者に対する現地視察を年1回実施し、委託した廃棄物が適切に処理・処分されていることを確認しています。国内では新型コロナウイルス感染症拡大の影響で現地視察が制約されましたが、2022年度も電話インタビューなどのオンライン形式も交え、産業廃棄物委託業者に確認を実施しています。
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2021年1-12月 |
2022年1-12月 |
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海外 |
20 (11) |
6 (0) |
国内 |
22 (4) |
42 (24) |
2022年度は、当社全体で約45千トンの廃棄物が発生しました。国内で発生した約16千トンの廃棄物のうち約2千トンはリサイクルされています。海外プロジェクトでは、約29千トンの廃棄物が発生しました。当社の廃棄物量は、各事業拠点の活動内容により大きく変動する特徴があります。2022年度は、掘削作業時の掘り屑の発生などを理由に主に日本国内での廃棄物量が増加しています。
循環経済(サーキュラーエコノミー)形成への取組み
今後は、従来の廃棄物の適正管理や3Rの更なる推進に加えて、循環経済(サーキュラーエコノミー)形成に取組んでいきます。
循環経済形成への取組みとして2022年度はINPEXロジスティクス、伊藤忠商事株式会社及び伊藤忠エネクス株式会社と日本初となるタンクローリー車での再生可能資源由来燃料であるリニューアブルディーゼルの使用に係る協業に着手しました。当社子会社であるINPEXロジスティクスにおいて、北陸・甲信越地方で国産原油及び石油製品の輸送を担う18台のタンクローリー車の燃料として、世界最大のリニューアブル燃料メーカーであるNeste OYJ社製のリニューアブルディーゼル1を使用します。
1 Neste OYJ社製のリニューアブルディーゼルは、食品競合の無い廃食油や動物油等を原料として製造され、ライフサイクルアセスメントベースでのGHG排出量で石油由来軽油比約90%の削減が期待できます。