安全管理
職場で働く誰もが皆、負傷したり疾病にかかったりすることなく無事に家に帰ること、これが当社の安全及び健康管理の基本です。当社では、従業員の心身の健康が会社の基盤であると認識し、健康増進や安全な職場づくりに取り組んでいます。当社は、プロジェクトに関わる従業員やコントラクターの安全を最重要課題と捉え、HSEMSの運用を通じて安全衛生リスクの管理を実施しています。特に当社が事業を行うにあたり、死亡事故、重大漏えい、重篤負傷などは、絶対に起こしてはならない重大な事故と既定し、「重大な事故ゼロ」を経営目標の一つとして、全従業員共通の安全目標を定めています。
安全パフォーマンスを数値化するために、労働安全の特に負傷事故に対する指標である休業災害発生率LTIR1と労働災害発生率TRIR2について、IOGP の定める報告ガイドラインに基づき集計し、IOGP参加企業とのベンチマークも取りながらモニタリングを実施しています。2023年度のLTIRとTRIRの結果はLTIRが0.51、TRIRが2.17となり、前年度よりもLTIRは増加、TRIRは減少しました。
2023年度は、イクシスLNGプロジェクトにおいてTier 1プロセスセーフティイベント3が発生しておりますが、漏えいの原因を特定し、既に再発防止策を実施済です。
事故を未然に防ぐ取組みとして、これまでと同様、事故からの教訓の周知を徹底するとともに、重大な事故や負傷事故に対しての発生傾向を分析し、継続的に情報共有を実施しています。
また、事故管理に係る安全先行指標である「事故調査の実施状況」、「優先度が高いとされた是正措置の実施状況」のモニタリングを実施し、事故発生後の迅速な調査や是正対応を強化しています。
事故調査は事故発生後速やかに実施され、調査結果は、事故発生から重大性に応じて7~40日以内に提出することが義務付けられており、速報や事故教訓を「HSEポータルサイト」などで全従業員へ周知しております。2023年中に報告された事故はすべて調査され、是正対応が実施されました。
さらに、死亡リスクが高い作業を安全に行うための安全原則「ライフセービングルール」を定着させることにより、重大な事故を防止するべく取り組んでいます。
1 Lost Time Injury Rate:百万労働時間当たりの死亡災害と休業災害の発生率
2 Total Recordable Injury Rate:百万労働時間当たりの死亡災害、休業災害、不休災害及び医療処置を要する労働災害の発生率
3 イクシスLNGプロジェクトにおけるTier 1プロセスセーフティイベント:陸上のLNG生産施設において、プロセスで使用する熱媒体の冷却システムから熱媒体油が漏えい。直ちに生産を停止し、漏れを封じ込めたため、安全や周辺環境への影響は無かった。